海外で生まれた子の国籍留保届出をしなかった場合はどうなるのでしょうか。

 

期間内に届け出をしなかった場合、子は生まれたときに遡って日本国籍を失います

 

これは、

日本国外で生まれた子が重国籍となるのを自然に解消させるためと、

日本以外で生まれている子がその実生活に関わらず日本国籍を取得することを防止するため

ではあります。

しかし子にとっては例えば親が忘れてしまったから日本国籍を失ってしまったというのは酷です。生まれたばかりの子が自分で届け出をすることはできませんからね。

 

そんな場合に出来るのが、簡易帰化の申請国籍再取得の届け出です。

届け出の時に、子が20才未満のとき国籍再取得の届け出の方が簡単です。

(子が15歳未満のときは法定代理人が代わって届け出をします)

 

条件は以下の通りです。

1.日本国外で生まれ、出生により日本と外国の国籍を取得。日本国籍の留保の届け出をしなかったことにより日本国籍を喪失したこと

2.20才未満

3.日本に住所を有すること(生活の根拠が日本にあること)

 

全ての条件に当てはまることが必要です。

この届け出の時に日本国籍を取得します。

そして取得したら、忘れずに戸籍上の届け出(市区町村へ)も必要です。

国籍取得の日から1か月以内です。

 

 

 

国際結婚も珍しくない時代となりましたが、様々な事情があり離婚となる場合もあることでしょう。

離婚してから生まれてきた子の国籍はどうなるのでしょうか。

 

国籍法2条1項では

「出生の時に父または母が日本国民であるとき、子は日本国民とする」

とあります。

この、父または母は法律上の親子関係を意味します。

 

そして親子関係の成立を規定した、法の適用に関する通則法28条1項では

夫婦の一方の本国法で子の出生の当時におけるものにより子が嫡出となるべきときはその子は嫡出である子とする

とあります。

 

夫婦の一方の本国法、ですので、父母それぞれの本国法に関係することになります。

父が日本人で日本の民法は嫡出子とならなくても、外国籍の母の本国法では嫡出子となる場合は日本国籍を得ることになります。

 

例えば、日本人の父とタイ人の母のご夫婦が離婚し、離婚後301日目に子が生まれた場合

日本の民法の嫡出推定制度では、離婚後300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定するので、この場合は嫡出子とはなりません

しかし母の国タイでは、離婚後310日までに生まれた子となりますので、子は日本国籍を得ることになります。

 

ただしこれは「推定する」のであって、嫡出否認親子関係不存在確認などで「嫡出子ではない」となった場合は、嫡出父子関係が否定され、生まれた子は初めから日本国籍ではなかったことになります。

例えば子を妊娠した時期に、

既に夫婦が事実上の離婚をして夫婦の実態が失われていた、

遠隔地に居住していて夫婦間に性的関係を持つ機会がなかったことが明らかである場合

などです。

 

 

最後に離婚ではないですが、日本人の父と外国人の母の婚姻が子の出生後に無効となった場合は、嫡出子とは認められず日本国籍は得られないように思えます。

しかしこの場合で、子の出生届が日本人の父を届出人としてされるとこの出生届に認知の届け出の効力が認められて日本国籍は失わないこともあります。

またウクライナのように婚姻に無効があったとしても嫡出子関係に影響がないとする国もありまして。。。

 

 

法律というのは国によって違うと改めて思います。

国は違えど同じ人間同士、好きになって結婚もすれば残念ながら離婚になることも死別することもあり。。。

国が違うことで注意することも多々あるかと思います。その国の法律がどうなっているか知ることはご本人方だけではなく生まれてくるお子さんにも影響があり、本当に大事なことだと思います。